和歌山の方より相続についてご相談
2021年07月02日
Q:姉の子が代わりに相続人になる場合、法定相続分の割合は変わるのでしょうか。司法書士の先生、教えてください。 (和歌山)
司法書士の先生、はじめまして。私は和歌山に住む50代の主婦です。
両親も私と同じ和歌山市内で暮らしているのですが、先日父が亡くなり、相続が発生しました。父は遺言書を残していなかったので、相続人全員で父の財産について話し合いをしようと考えています。そこで問題なのが、すでに亡くなっている姉の代わりにその子どもが相続人になるということです。父の財産を母と私、姉の子の3人で分けることになった場合、法定相続分の割合は変わるのでしょうか?教えていただけると助かります。(和歌山)
A:お姉様のお子様が相続人になったとしても、法定相続分の割合は変わりません。
被相続人の相続人がどなたになるのかは民法により定められており、常に相続人となる配偶者と各相続人の相続順位によって法定相続分の割合は異なってきます。相続人の順位と法定相続分の割合は以下の通りです。なお、第1順位の相続人がいる場合、下位の相続人は財産を相続することはできません。
【相続人となる者の順位】
・第1順位…子や孫(直系卑属)
・第2順位…父母または祖父母(直系尊属)
・第3順位…兄弟姉妹(傍系血族)
【法定相続分の割合】
・配偶者と子や孫で相続
配偶者1/2、残りの1/2を子や孫で均等分割
・配偶者と父母または祖父母で相続
配偶者2/3、残りの1/3を父母または祖父母で均等分割
・配偶者と兄弟姉妹で相続
配偶者3/4、残りの1/4を兄弟姉妹で均等分割
今回のケースですとお姉様のお子様はご相談者様同様、第1順位の相続人となるため、お姉様が相続人である場合と法定相続分の割合は変わりません。かりにお姉様のお子様が複数名いる場合には、お子様の法定相続分である1/4をさらに分割する形になります。なお、相続人同士で話し合い合意が得られるようであれば、法定相続分とは異なる遺産分割をしても問題はありません。
相続人や法定相続分の割合などは相続によって異なるため、ご自身で判断するのが難しい場合は早い段階で専門家に相談されることをおすすめいたします。
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