2019年05月10日
Q:司法書士や税理士など、専門家が多くて誰に相談をしたら良いのかわかりません。(和歌山)
高齢の父と母がいます。私は和歌山の自宅で父母と一緒に暮らしており、父は視力の低下と身体的な衰えもあり字を書くことが少し困難ですが、会話や記憶力は問題ありません。両親の年齢からもそろそろ遺産相続のことについて考えなければと考えていますが、司法書士、税理士、弁護士など専門家と呼ばれる方々が多くいて誰に相談したら良いのかがわかりません。父や母と一緒に相談に行きたいのですが、何か所にも連れ回すわけにも行かず、専門家の選び方についてアドバイスをお願いします。(和歌山)
A:それぞれ専門分野がありますが、総合的なサポートの体制がある事務所を選びましょう。
法律の専門家はそれぞれ業務の住み分け(独占業務)があるのですが、中には重なっている業務も多く、ご相談者様のように法律に馴染みのない方々にとっては違いがわからず混乱することも多いようです。
相談先を選ぶポイントの一つとして、1つの窓口で多様な専門家とつながることができるかどうかで判断をすると、お客様のご負担を抑えることができるでしょう。事務所によっては、弁護士業務のみといった一つの専門業務に特化している事務所もあれば、複数の専門家が事務所に在籍をして司法書士業務と税理士業務などが一つの事務所で取り扱える場合もあります。もしくは、窓口は1つの専門業務であっても外部の事務所ときちんと提携関係が築けている場合や、グループ会社として複数の士業事務所が存在している組織もあります。遺産相続の手続きをする中で複数の専門家の関与が必要となる可能性はとても高いため、どの専門家に相談に行ったとしても、必要となれば他の専門家のサポートをスムーズに受けることができるかという点はとても大切です。
また、その事務所が遺産相続業務に特化しているかどうかもとても重要だと言えるでしょう。司法書士であっても税理士であっても各専門業務も幅はとても広く、遺産相続の実務経験がない専門家は実際に存在します。お知り合いに司法書士や税理士がいたとしても、遺産相続を専門として扱っていない場合には、不慣れな分野であることで相続人様にご負担を強いる結果となる可能性は否定できません。日頃の案件の件数を聞いてみるなどして、遺産相続の業務を専門に取り扱っている専門家を選ぶことお勧めいたします。
最後に、ご両親と一緒に相談に行きたいとのことですが、もし外出にご不安があるようでしたらご自宅に専門家がお伺いをして相談をすることができる場合もあります。出張料金が発生することが多いかとは思いますが、初回は出張料金が不要だったり、複数の専門家が同行できたりとその内容は依頼先の事務所によって異なりますので、ご自宅での相談をご希望の場合にはそういった点も確認しながら選択をしていくと良いでしょう。
法律の専門家は、法律に則って業務を行う点やお客様のお困りごとを可能な限り解決したいという点ではどの専門家も共通しています。ご相談者様が無理なく相談することができる環境を一番に優先することが良いのではないでしょうか。
和歌山相続遺言まちかど相談室は和歌山県庁前に事務所を設けています。遺産相続業務に特化した司法書士と行政書士が在籍し、お客様によっては協力先の税理士や弁護士と連携をしてサポート体制を整えております。初回無料で対応させていただいておりますので、もしお困り事がございましたらお気軽にご連絡ください。
2019年04月08日
Q:母の介護を条件に父から自宅の遺贈を受けた姉が母の介護をしない。(和歌山)
昨年、介護の必要な母を残して父が亡くなりました。私の姉は父母と和歌山市内にある父所有の自宅に同居していたため、父は、「姉が母の介護をすることを条件に、姉に自宅を遺贈する」という遺言書を残しており、父の死後、父の遺言の通り、姉が自宅の所有者となりました。しかし、その後、姉は自宅を出て一人暮らしをしてしまい、母の介護をしていません。このような場合、どうしたらよいでしょうか?(和歌山)
A:お姉様に介護をすることを請求して、それでも介護をしないときはお父様の遺言の取消しを家庭裁判所に請求できます。
ご相談者様のお父様の「姉が母の介護をすることを条件に、自宅を姉に遺贈する」という遺言は、民法では「負担付遺贈」と呼ばれます。そして、民法は、負担付遺贈を受けた者がその負担した義務(ご相談者様の場合は、「お母様の介護」)を履行しないときは、相続人は相当の期間を定めてその履行の催告をすること(ご相談者様の場合は、「お姉様にお母様の介護をするように請求すること」)ができると定めています。
さらに、もし相当の期間内に義務の履行がないときは、その負担付遺贈の遺言の取消しを家庭裁判所に請求することができると定められています。
ただし、遺言が取り消されてしまうと、遺産分割協議のやり直しが必要になってきます。
負担付遺贈は、負担の内容によっては遺贈を受ける方にとっては大きなものとなることがあり、後々、その負担が履行されなくなってしまうこともあります。負担付遺贈を遺言の内容として考えている方は、生前に、遺贈を受ける方と負担の内容についてよく話し合っておくことが必要でしょう。
和歌山相続遺言まちかど相談室では、ご相談者様の様々な事情を伺ったうえでの最善の方法をご提案させて頂きます。まずは、初回無料の相談でじっくりとお話しをお伺いいたしますので、和歌山市近隣にお住まいの方はお気軽にお問合せ下さい。
2019年03月07日
Q:法改正による遺言書の作成の変更点について(和歌山)
60代も後半に入り、そろそろ自分の将来についての準備をしておこうと遺言書の作成を検討しています。昨年、相続に関する法改正がありましたが、遺言書に関しても改正がありますか?(和歌山)
A:自筆証書遺言での遺言書作成についての改正がありました。
昨年の法改正により、自筆証書遺言についての改正がなされ、2019年1月13日より施行されています。今までは、全文を自筆により作成する事が自筆証書遺言として定められていましたが、財産目録に関してはパソコンで作成をしたもの、もしくは通帳の写しの添付でも認められるようになりました。ただし、添付をする場合には偽造を防止するために添付資料にも署名押印をするようにしましょう。
2020年7月10日には、自筆証書遺言の保管に関する改正が施行されます。この改正により、今まではご自身で保管をしていた自筆証書遺言が、申請をする事で法務局で保管してもらえる事になります。法務局で保管をされた遺言書は、実際に相続が発生した際、家庭裁判所での検認をする必要がなく相続手続きを進める事が可能になります。
この度の法改正では自筆証書遺言に関する緩和がありましたが、遺言書作成については専門家へと依頼をし、法的に有効である内容で遺言をのこす事をお勧めいたします。家族のためにと書いた遺言書が、必要事項が抜けているために無効であったという事も考えられます。
和歌山相続遺言まちかど相談室では、改正後の自筆証書遺言の作成に関するご相談も随時お受けしております。将来の為の大事な選択になりますので、ご相談者様の最善の方法をご提案させて頂きます。まずは、初回無料の相談でじっくりとお話しをお伺いいたしますので、お気軽にお問合せ下さい。
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