2022年11月02日
Q:相続放棄とはどのような時にするのでしょうか。司法書士の先生、教えてください。(和歌山)
現在、和歌山の実家で父が一人暮らしをしています。母は3年前に亡くなっており、子供は私だけです。最近知人から、親に借金があったため相続放棄の手続きをしたという話を聞きました。私の父にも、今は畳んでしまいましたが商売をしていた頃の借金があるようです。しかし詳しい話は聞かせてくれません。もし父が亡くなった時はその借金を放棄することができるのでしょうか。(和歌山)
A:相続放棄は相続開始後にご自身で選択できます。
遺産相続ではより多くの相続財産を引き継ぐことに関心が集まりがちですが、時に相続財産を受けとるとご自身の負担が大きくなるケースもあります。遺産相続を承認すると、預金や不動産などのプラスの財産以外にも、借金などマイナスの財産も引き継がなければなりません。したがって、相続人は被相続人の借金を返済する義務が生じます。今回のご相談者様のように被相続人に借金がある場合は、相続放棄をするともらえる遺産もなくなりますが借金返済義務を負うこともなくなります。
相続放棄とは、相続の権利を放棄して被相続人の財産を一切受け取らないことをいいます。相続放棄をするとその相続人は最初から相続人でなかったことになり、他に相続人がいればその人たちだけで遺産分割を行うことになります。ただし、相続人が全員で相続放棄しても被相続人の負債がなくなるわけではありません。相続放棄をしたことにより、次の相続順位の人に相続権がうつり、結果、被相続人の両親や兄弟姉妹が新たに相続人となってマイナスの財産を引き継ぐことになります。このように、新たに相続人となる人がわかる場合には相続放棄をした旨などを伝えておくなどの配慮をしましょう。
なお、今回のご相談者様のように、ご家族が借金を抱えていている場合は、前もって相続放棄したいというニーズがあります。しかし、生前に相続を放棄することはできません。仮に相続放棄をする内容の契約書や念書などを作成していたとしても、法的な効力はありません。
和歌山相続遺言まちかど相談室では地域に密着した相続の専門家が和歌山のみなさまをサポートさせていただきます。相続放棄は被相続人の借金の返済を避けるためには欠かせない手続きで、家庭裁判所への申し出が必要です。正しい手続きをしなければ相続放棄をしたことになりません。和歌山にお住まいでお悩みの方は是非和歌山相続遺言まちかど相談室の初回無料相談をご利用ください。
2022年10月04日
Q:相続放棄を検討しているが時間がかぎられているため、司法書士の先生のアドバイスが欲しい。(和歌山)
初めまして。私は50代の会社員です。先日和歌山の実家に住む父が亡くなり、2週間経った現在は、相続の手続きをしています。父の財産調査では、和歌山にある不動産と、和歌山の銀行に現金が数百万円あるようです。また、父は趣味で美術品を数点所持していたため、鑑定などに時間がかかるように思います。ただ父には借金もあるようで、あきらかに借金の方が多い場合は相続放棄する可能性もでてきました。まだ諸手続きがのこっているのと、私自身も仕事があるため相続手続きに費やす時間が無いことから相続放棄の期限内に相続方法が決められない可能性が出てきました。(和歌山)
A:相続放棄申述期間の伸長の申立て行うことで、期限を延ばすことが可能です。
ご相談者様がご指摘されているように、相続放棄の手続きには期限があります。「相続があった事を知った日から3ヶ月以内」に家庭裁判所へ相続放棄の申請をする必要があり、この手続きをしなかった場合はプラスの財産のみならずマイナスの財産も全て相続する「単純承認」をしたとみなされ、相続人に借金を弁済する義務が生じてしまいます。とはいえ、3ヵ月では相続放棄するかどうかの判断が間に合わないケースもあります。和歌山のご相談者様のように、被相続人の遺産の中に借金が含まれていて財産調査が間に合わない場合などがそうです。このような場合は、相続放棄の期限内に家庭裁判所へ相続放棄の期間の伸長の申立てを行います。申立て後、家庭裁判所の判断により相続放棄の期限延長が認められることになると、相続放棄の期限を1~3ヶ月程度延長出来るようになります。
遺産の中にはプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産が含まれることをご存じない方も多くいらっしゃいます。相続財産が手に入るからとよく確認せずに相続手続きを進めてしまうと後々のトラブルにつながりかねません。財産調査は慎重に行いましょう。
和歌山周辺地域で相続放棄が必要かどうかわからない、時間に余裕がないという方は早急に和歌山相続遺言まちかど相談室へご相談下さい。相続手続きの際に発生しやすいトラブルを避け、スピーディーな手続き完了を目指す和歌山相続遺言まちかど相談室では、和歌山周辺エリアの皆様の財産調査から相続財産の全容把握など複雑な相続放棄および相続手続きに関するお手伝いをさせていただいております。和歌山相続遺言まちかど相談室には、和歌山の地域事情に詳しい相続手続きの専門家が在籍しており、和歌山の皆様の相続全般に関する疑問や不安点、難しい専門用語などについても司法書士が親身になってご対応いたします。初回のご相談は無料ですので、和歌山の皆様、ならびに和歌山で相続放棄の手続きができる事務所をお探しの皆様、どうぞお気軽にお問い合わせください。
2022年09月01日
Q:父には借金があるようです。今後のためにも司法書士の先生に相続放棄について教えていただきたい。(和歌山)
初めてご相談します。私は和歌山在住の50代の会社員です。私の両親は和歌山市郊外の実家で暮らしていますが、私は結婚してから一緒には暮らしていないため、お正月くらいしか連絡を取ることはありませんでした。両親は70代で、特に大きな持病などはないため、元気にやっているだろうと思い特に連絡はしていなかったのですが、先日珍しく母から電話があり、どうやら父には借金があるというのです。元気とはいえ両親は高齢ですし、友人の中にはすでに親が亡くなっているという方も少なくありません。私ももしもの時のことを考えておく必要があると思い、相続について基本的な事を知っておきたいと思いました。相続手続きについては経験のある友人に聞くことが出来ますが、さすがに親に借金があるから相続放棄を考えているとは恥ずかしくて言えません。親が生きているうちに借金を返せなかった場合、その借金はどうなりますか?また相続放棄についても教えてください。(和歌山)
A:相続人は借金も相続することになりますが、ご自身で相続放棄するか決めることが出来ます。
相続と聞くと、財産だけが手に入ると思われがちですが、相続では預金や不動産などのプラスの財産以外にも、借金などマイナスの財産も引き継がなければなりません。したがって、ご相談者様のように、亡くなった方(被相続人)に借金がある場合は、相続人は被相続人の借金を返済する義務が生じることになりため、気を付ける必要があります。
ただし、相続が発生したら相続人は相続方法を選択することが可能です。相続方法は基本的に3つあり、「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の中からご自身のご状況にあった相続方法を選ぶことが出来ますが、相続放棄と限定承認には選択期限があるため注意しましょう。相続放棄と限定承認は「相続があったことを知った日から3ヶ月以内」に家庭裁判所に対して申述を行わなければなりません。この期限を過ぎた場合は自動的に「単純承認」をしたこととみなされ、プラスの財産のみならずマイナスの財産をも相続することになり、先述したように相続人は被相続人の借金返済の義務を負うことになります。
そもそも相続放棄とは、「相続の権利を放棄して被相続人の財産を一切受け取らない」ことをいい、相続放棄をした者は最初から相続人でなかったことになります。
他に相続人がいればその人たちだけで遺産分割を行うことになりますが、次の相続順位の人が新たな相続人となって被相続人の借金を引き継ぐことになるため、新たに相続人となる人に相続放棄をした旨などを伝えておくと良いでしょう。
なお、被相続人の生前に借金があるとわかった場合でも生前に相続を放棄することはできませんのでご注意ください。
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